「階段で足を滑らせて尻もちをついてから、座ると尾てい骨のあたりが痛い」「椅子から立ち上がる瞬間と、座る瞬間がつらい」「数日たっても座位の痛みが引かない」。尻もちをついたあとの尾てい骨(お尻の割れ目の上あたり)の痛みは、歩けることが多いため「打っただけ」と様子を見やすい症状です。一方で、座る・立つ場面の支障が続く場合や、ほかの症状を伴う場合は、医療機関で確認が必要です。
この記事では、尻もちをついたあとに座ると尾てい骨のあたりが痛むときに、受傷の状況と座位での支障をどう整理して医療機関へ伝えるか、急いで相談したい症状、受診時に伝えたいこと、確認を受けるまでに避けたいことをまとめます。この記事は「尻もちによる直接の衝撃」のあとの痛みが対象で、座っているとお尻から脚へ広がる痛みや、股関節の付け根の痛みは別の記事で扱っています。尾骨のけがかどうかを自分で判定するための記事ではありません。痛みの原因を特定できるのは医療機関です。
受傷の状況と、座る・立つ場面の支障を整理する
- いつ、どこで、どのように尻もちをついたか(階段、滑りやすい路面、椅子から、自転車、スポーツ)。高さや勢い
- 打った直後に歩けたか。痛みは直後からか、翌日以降に強くなったか
- 痛むのは座る瞬間、座っている間、立ち上がる瞬間のどれか。硬い椅子と柔らかい椅子で違うか
- 排便のときに痛むか。便秘や排便の変化があるか
- お尻や腰に腫れ、あざ、皮膚の傷があるか(自然に気づいた範囲で十分です。自分で触って確かめる必要はありません)
- 脚のしびれ、力の入りにくさ、排尿の変化があるか
- 仕事や通勤、運転、授乳など、座る時間が長い生活上の支障
- 妊娠中・産後か。骨の病気の治療中か。高齢か
座り直して痛みを試したり、尾てい骨を自分で押して確かめたりする必要はありません。痛みを強めることがあります。
医療機関へ相談したい症状
次のような症状は、打撲として様子を見ず、救急要請(119 番)をしてください。救急車が必要か迷うときだけ、救急相談(#7119)を使ってください。
- 尻もちのあと、痛みで動けない、または安全に移動できない
- 新しく、尿が出にくい、尿や便が漏れる、股の間や会陰部の感覚がおかしい、両脚に力が入らない(どれか一つで 119 番。揃うまで待たないでください)
- 転倒で頭を打ったあとに、意識がぼんやりする、繰り返し吐く、頭痛が悪化していく(このうち一つでも)
- 出血が止まらない、傷から骨が見えている
- 妊娠中の転倒のあと、お腹の強い痛みや張り、性器出血、めまい、胎動が明らかに減った(このうち一つでも。揃うまで待たないでください)
次の場合は、自宅での対処で様子を見ず、予約診療を待たずに、当日中に救急外来へ相談してください。
- 高齢の方、骨粗鬆症や骨が弱いと言われたことがある方(いま治療中かどうかを問いません)、妊娠中・産後の方の、尻もちのあとの痛み(歩ける場合を含みます。骨折の可能性を否定できません)
- 尻もちのあと、腰や背中にも痛みがある(強い痛みに限りません。寝返りや起き上がりができる場合も含みます。背骨の骨折の可能性を否定できません)
- 片脚の急なしびれや脱力。両脚の新しいしびれ(両脚に力が入らない、尿や便の異常、股の間の感覚の異常があるときは 119 番)
- 発熱や、お尻の赤み・熱っぽさ・急な腫れを伴う
- 血液をさらさらにする薬を飲んでいる方の、尻もちのあとの痛み、あざ、腫れ
- お子さんの尻もちのあと、痛がって座ろうとしない、歩きたがらない(発熱が無くても)
- 転倒で頭を打った(上の症状が無くても、当日中に救急外来へ)
次の場合は、整体より先に医療機関(整形外科など)へ、日数を置かずに相談してください。
- 座る・立つ場面の痛みが続く、または強くなっている(日数がたつまで待たないでください)
- 排便のときに痛む(新しく便や尿が出にくい、漏れる、股の間の感覚がおかしいときは 119 番の段です)
- 仕事や生活で座ることに支障が出ている
- 血液をさらさらにする薬を飲んでいない方で、あざや腫れが広がっている
- 上に当てはまらないお子さんも、日数を置かずに小児科か整形外科へ
ここに当てはまらないことは、受診が不要という意味ではありません。「打っただけ」と決めて何週間も我慢せず、支障があれば日数を待たずに相談してください。
受診時に伝えたいこと
- 受傷の状況(いつ・どこで・どのように・高さと勢い)
- 痛みの始まりと経過。座る・立つ・排便での支障
- しびれ・脱力・排尿や排便の変化・発熱の有無
- 座る時間が長い仕事や生活の事情
- 妊娠・産後、骨の病気、治療中の病気、飲んでいる薬
確認を受けるまでに避けたいこと
ここからは、119 番の症状も、当日中の救急外来の症状も無いときに限ります。それらがあるときは、この節を待たずに該当する段へ進んでください。
- 尾てい骨を自分で押す、座り直して痛みを試す
- お尻を強く揉む、押す、骨盤を自分で動かして整えようとする
- 市販のクッションや座り方の工夫で痛みを抑えて、受診を先送りにする(クッションの使い方は医療機関で相談)
- 痛み止めを飲んで長時間座る作業を続ける(薬の使用は医師・薬剤師に相談)
武蔵小杉で相談先を考えるとき
尻もちのあとの尾てい骨のあたりの痛みは、打撲のほか、骨折やずれ、周囲の組織の損傷などがあり、見た目や歩けるかどうかでは区別できません。原因の確認と、検査や治療の判断は医療機関の役割です。検査で異常が見つからなかったことだけでは、整体で対応できるかは判断できません。症状が続く場合は、経過と生活上の支障を受診先へ伝えてください。尾てい骨の痛みそのものへの施術や、骨盤を整えるといった案内は行いません。確認を受けたあとでも、新しい症状や悪化があれば、再度医療機関へ相談してください。
当院では、初回にお話をうかがい、医療機関の指示内容を確認したうえで、整体でお手伝いできる範囲・できない範囲をお伝えし、進め方をご相談します。受診が必要と考えられる場合は、その場でお伝えします。
よくあるご質問
Q. 歩けるなら骨折ではないですか 歩けることは骨のけがを否定する根拠にはなりません。特に高齢の方、骨が弱いと言われたことがある方、妊娠中・産後の方は、当日中に救急外来で確認してください。
Q. 痛みがある日に相談してもよいですか まず上記の「医療機関へ相談したい症状」に当てはまらないかを確認してください。尿や便の異常、両脚の脱力、股の間の感覚の異常、頭を打ったあとの意識の異常・繰り返し吐く・頭痛の悪化、妊娠中のお腹の痛み・張り・出血・胎動の減少は 119 番です。高齢の方、骨が弱いと言われたことがある方、妊娠中・産後の方、頭を打った方、発熱、片脚や両脚の新しいしびれがある当日は来院せず、当日中の救急外来へ相談してください。当てはまらない場合も、尻もちのあとの痛みはまず医療機関での確認をお勧めしています。
ご予約・アクセス
新丸子駅から徒歩 3 分、武蔵小杉駅から徒歩 8 分です。院の場所や駐車場、ご予約方法はアクセス・院情報をご覧ください。ご相談だけでも構いません。


