「椅子から立ち上がる瞬間に股関節の付け根がズキッとする」「歩き始めの数歩が痛く、しばらく歩くと落ち着く」「靴下をはく動きで足の付け根が引っ掛かる」。股関節の付け根の痛みは、動き始めに出やすく、動作を工夫すると紛れてしまうため、相談のきっかけを逃しやすい症状です。
この記事では、立ち上がりや歩き始めに股関節の付け根が痛むときに確認したいこと、痛みを強めにくくする日常の工夫、医療機関へ相談したい症状、そして武蔵小杉で相談先を考えるときの目安を整理します。股関節の痛みの原因を特定できるのは医療機関です。この記事は判断のための材料としてお読みください。
付け根のどこが、どの動作で痛むか
最初に整理したいのは、痛む場所と、痛みが出る動作です。「股関節の付け根」と一口に言っても、感じ方は人によって違います。
- 痛むのは脚の付け根の前側(そけい部)か、お尻側か、横(骨の出っ張りのあたり)か
- 立ち上がり・歩き始め・階段・靴下をはく動作のうち、どれで痛むか
- 痛みは動き始めだけか、歩き続けても続くか、安静にしていても痛むか
- 片側だけか、両側か
- 太ももや膝のほうへ痛みやしびれが広がっていないか
痛む場所だけで原因を決めることはできません。脚の動く範囲や左右の脚の長さを自分で測る必要はなく、「以前より靴下がはきにくい」「歩き方が変わったと言われた」など、自然に気づいた変化を相談時に伝えれば十分です。転倒や事故のあとに痛みが出た場合、意識や全身の状態に異常がある場合は、後述する「医療機関へ相談したい症状」を先に確認してください。
転倒の有無・歩きにくさ・痛みの変化を整理する
相談先を選ぶうえで大切なのは、痛みがどう始まり、どう変わってきたかです。次の点は、医療機関へ伝えるためのメモです。転倒、発熱、痛む脚に体重をかけにくい、急に強まる痛みがあるときは、整体の予約より先に、このあとの「医療機関へ相談したい症状」の該当する段へ相談してください。
- 転んだ、ぶつけた、ひねったなど、きっかけになる出来事があったか
- 痛みは急に始まったか、少しずつ強くなってきたか
- 痛む脚に体重をかけにくい、足を引きずる、歩く距離が短くなったという変化があるか
- 夜間に痛みで目が覚めるか
- 発熱や、だるさなど体全体の症状があるか
- 治療中の病気や、飲んでいる薬があるか
転倒のあとに痛む脚へ体重をかけにくい場合は、年齢にかかわらず骨のけがの可能性を否定できません。高齢の方では特に、歩けるように見えても、歩き出すと痛みが紛れても、当日中に救急外来で確認を受けることが優先です。
痛みを再現する動作や無理なストレッチを避ける
ここからの工夫は、119 番の症状も、当日中に救急外来へ相談する症状も無いときに限ります(次の節「医療機関へ相談したい症状」を先に確認してください)。転倒のあとは、痛む脚に体重をかけて歩いて確かめないでください。
原因がはっきりしないうちは、痛みを確かめようとして脚を大きく回したり、付け根を強く伸ばしたりすることは避けてください。「硬いから伸ばせばよい」とは限らず、痛みを強めることがあります。
- 立ち上がるときは、椅子を高めにする、肘掛けや机に手を添えるなど、付け根に急な負担がかかりにくい方法を選ぶ
- 転倒が無いときの歩き始めは、歩幅を小さくしてゆっくり始める。痛みが強くなる歩き方は続けない
- 靴下や靴は、腰掛けて脚を引き寄せる形で、痛みが出ない範囲で行う
- 低い椅子や床座りで長時間過ごすことを避け、立ち上がりの回数を減らす工夫をする
- 付け根を強く揉む、押す、自分で音を鳴らすことは避ける
これらは痛みを強めにくくするための工夫であり、原因への対処ではありません。工夫をしても痛みが続く、強くなる、歩きにくさが増す場合は、日数を待たずに医療機関へ相談してください。
医療機関へ相談したい症状
次のような症状は、股関節の問題として様子を見ず、救急要請(119 番)をしてください。救急車が必要か迷うときだけ、救急相談(#7119)を使ってください。
- 転倒や事故のあと、痛みで動けない、または安全に移動できない
- 意識がぼんやりする、受け答えがはっきりしない
- 足先の感覚が無い、または反対側に比べて足先の色が急に青白く冷たい
- お腹や背中の急な痛み、冷や汗、気を失いそうな感じを伴う付け根の痛み
次の場合は、整体や自宅での工夫で様子を見ず、予約診療を待たずに、当日中に救急外来へ相談してください。
- 高齢の方が、転倒や事故のあとに脚の付け根を痛がる(歩ける、歩き出すと痛みが紛れる場合を含みます。骨折の可能性を否定できません)
- 痛む脚に体重をかけにくい、歩けない(年齢を問いません)
- 脚の明らかな変形
- 発熱、または付け根の赤み・熱っぽさを伴う
- 急に始まった強い痛みで、安静にしていても強まっていく
- 急に脚に力が入らなくなった、しびれが急に広がる
- お子さんが痛む脚を使いたがらない、歩けない、発熱を伴う
次の場合は、整体より先に医療機関(整形外科など)へ、日数を置かずに相談してください。
- 動き始めの痛みが続く、または繰り返す
- 夜間に痛みで目が覚める
- 脚の長さや動きの左右差に自然に気づいた。歩き方が変わったと言われた
- 太ももやすねに、前から続くしびれや力の入りにくさがある
- 上に当てはまらないお子さんの痛みも、大人と同じ工夫で様子を見ず、日数を置かずに小児科か整形外科へ
ここに当てはまらないことは、受診が不要という意味ではありません。生活に支障がある痛みは、日数を待たずに相談してください。
武蔵小杉で相談先を考えるとき
股関節の付け根の痛みは、骨や関節、筋肉や腱、神経など、さまざまな原因で起こります。原因の特定と、検査や治療の判断は医療機関の役割です。整体は、医療機関で確認を受けたあと、「大きな異常は無いと言われたが、立ち上がりや歩き始めのつらさが続く」「動き方や体の使い方を見直したい」という段階でお手伝いできる範囲があります。
当院では、初回にお話をうかがい、今の状態と、整体でお手伝いできる範囲・できない範囲をお伝えしたうえで進め方をご相談します。受診が必要と考えられる場合は、その場でお伝えします。医療機関で確認を受けたあとでも、新しい症状や悪化があれば、再度医療機関へ相談することをお勧めします。
股関節まわりの症状について詳しくは、股関節の症状のページもご覧ください。
よくあるご質問
Q. 歩いているうちに痛みが紛れます。相談したほうがよいですか 動き始めだけ痛む状態が続く、または繰り返す場合は、原因の確認のために医療機関への相談をお勧めします。紛れるからといって問題が無いとは言えません。転倒のあと、高齢の方、お子さん、発熱や赤みがあるときは、痛みが紛れても当日中に救急外来へ相談してください。その当日は来院せず、医療機関へ先に連絡してください。
Q. 股関節が硬いのが原因ですか 硬さと痛みの関係は人によって異なり、硬いから痛むと断定することはできません。無理に伸ばすことで痛みが強まることもあるため、まず医療機関で状態を確認してください。
Q. どのくらい通えばよいですか 状態によって異なるため、回数や期間をお約束することはできません。初回に今の状態をお伝えしたうえで、見通しをご相談します。
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